在留管理・コンプライアンス強化|特定技能における届出・監査対応の実務ポイント

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在留管理・コンプライアンス強化|特定技能における届出・監査対応の実務ポイント(2026年版)
特定技能|在留管理・コンプライアンス|2026年版

在留管理・コンプライアンス強化|特定技能における届出・監査対応の実務ポイント(2026年版)

本記事では、特定技能制度の運用をめぐる「在留管理・コンプライアンス強化」の背景と、2025年4月1日施行の運用改善を踏まえた 届出・支援・記録(証跡)・監査対応の要点を、公的機関の一次情報を中心に整理します。

対象:受入企業(特定技能所属機関) 対象:登録支援機関 更新:2026-02-16

目次

実務上の前提: コンプライアンスは「制度理解」だけでなく、日々の運用(届出判断、支援の実施、記録の保存)まで含めて評価されます。

1. 強化の背景:受入拡大と適正運用

在留外国人数や特定技能で就労する外国人が増加するほど、制度の信頼性を維持するために「適正運用」の重要性は高まります。 入管庁は在留外国人数や特定技能の在留者数を公表しており、制度運用の前提として参照できます。

こうした状況下で、行政が「受入れ拡大」と「不正・不適正運用の防止」を同時に進めるのは自然な方向性です。 具体的な施策の一つとして、2025年4月1日施行の運用改善(届出項目・届出頻度の変更等)が公表されています。

2. 2025/4/1施行:運用改善の要点

2025年4月1日以降、特定技能制度の「各種届出」について、届出項目および届出頻度が変更されました。 実務担当者は、まず公式の説明(対象、様式、留意点)を確認し、社内の期限管理・手続フローを更新する必要があります。

2-1. 実務上の影響(見落としやすい点)

論点 実務での留意点 確認先
随時届出の判断 届出要否の判断基準を社内で統一し、判断の根拠(いつ・誰が・何を見て)を記録として残します。 届出一覧(入管庁)
運用要領 法令だけでなく、運用要領に実務の解釈・手続が整理されています。社内共有は最新版を前提に行います。 特定技能運用要領(PDF)
様式の更新 旧様式の提出を避けるため、提出時点の最新様式・記載要領を必ず確認します。 提出書類・様式(入管庁)
運用上の要点: 変更後は「頻度の整理」よりも、判断の一貫性証跡(記録)の整備が重要になります。

3. 受入企業の義務:届出・支援・記録

受入企業(特定技能所属機関)は、在留資格の活動が適正に行われるよう、必要な届出を行い、 1号特定技能外国人については支援計画に基づく支援を実施(または登録支援機関へ委託)します。 届出の体系は入管庁のページが基準となるため、担当者は常に最新情報を参照してください。

公式:特定技能所属機関・登録支援機関による届出(入管庁)

3-1. 監査で評価されやすい「管理の三点セット」

管理領域 基本対応 証跡(例)
在留管理 在留期限、住所、所属、活動状況の変更を把握し、必要な届出を期限内に実施します。 在留カード写し(更新ごと)/届出控え/本人申告書/社内判断メモ
労務管理 雇用契約、賃金、労働時間、社会保険等の適正運用を徹底します(受入要件にも影響)。 雇用契約書/賃金台帳/勤怠記録/社保加入記録/説明書面
支援管理 支援計画に基づき、生活オリエンテーション、相談対応、面談等を実施します(委託でも可)。 支援計画/実施チェックリスト/面談記録/配布資料/相談ログ
関連(社内記事): 介護分野の在留期間延長に関する要点は、次の記事でも整理されています。
介護分野の特定技能1号|在留期間延長の条件と手続き完全ガイド

3-2. 受入機関の要件・義務(海外向け整理:MOFA)

外務省(MOFA)のページは、受入機関の要件と義務を体系的に整理しています(英語表記)。 社内で「義務項目」を棚卸しする際の補助資料として有用です。

参照:Support System for SSWs(MOFA)

4. 登録支援機関:委託時の管理ポイント

支援を登録支援機関に委託する場合でも、受入企業側は「委託した事実」だけでなく、 支援が実際に実施されていることを把握できる体制(報告・レビュー)を整えることが望まれます。

4-1. 委託契約で明確化したい事項(例)

項目 明確化の例 証跡(例)
面談・相談 頻度、方法(対面・オンライン)、通訳手配、記録方法、緊急時連絡。 面談記録/相談受付票/対応記録
届出支援 事故発生時の連絡ルート、期限管理、提出主体、必要資料の収集手順。 期限管理表/提出控え/連絡ログ
レポート 月次・四半期の報告内容、KPI(面談回数、相談件数、課題の種類等)。 支援実施報告書/改善提案
関連(社内記事): 住居支援など、生活面の整備は定着・トラブル予防にも直結します。
全国の登録支援機関と連携!外国人住宅サポートはCK不動産にお任せ

5. 監査で見られる点:典型的な不備

監査・確認で問題になりやすいのは「制度理解の不足」よりも、 記録がない/判断が一貫しない/期限管理ができていないといった運用面の不備です。 ここでは典型例を整理します(具体の届出・期限・様式は入管庁の最新案内をご確認ください)。

典型的な不備 リスク 対策(実務)
期限超過(届出が遅れる) 是正指導や受入継続に影響する可能性があります。 期限カレンダー/担当者・副担当者設定/アラート運用。
証跡不足(支援の記録が不十分) 支援未実施と評価され得ます。 面談記録テンプレート/配布資料の版管理/相談ログ整備。
判断のぶれ(届出要否の基準が曖昧) 説明が困難となり、運用上の指摘につながります。 社内判断基準(チェック表)/決裁ログの保存。
委託管理不足(委託先の実施状況を把握しない) 不備の発見が遅れ、事故対応が間に合わないリスクがあります。 月次レビュー会/レポート提出/記録の抜き取り確認。
関連(社内記事): 監査の最新傾向・摘発事例の観点は、次の記事でも整理されています。
外国人雇用で狙われる企業|2025年「偽装雇用」摘発と入管監査の最新傾向

6. 事故対応:退職・未就労・行方不明等

退職、長期未就労、行方不明等が発生した場合は、早期把握と社内連携(現場→人事→支援→入管対応)が重要です。 届出要否や提出期限は事象の類型により異なるため、入管庁の届出一覧で個別に確認してください。

6-1. 社内フロー(例)

段階 実施事項 記録(証跡)
把握 現場から人事へ報告。本人状況(出勤・連絡可否、理由)を確認。 報告書/連絡ログ(電話・メール等)
判断 届出要否、期限、提出主体(自社/委託先)を確定。 判断チェック表/決裁記録
提出 必要書類を整え、期限内に提出。控えを保管。 提出控え/送付記録
再発防止 原因分析(労務、生活課題、配置等)と、支援・面談の改善。 改善報告書/支援計画の見直し履歴
関連(社内記事): 外国人採用で起こりやすい課題の整理と対策は、次の記事も参考になります。
【保存版】外国人採用でよくある5つの失敗と解決方法

7. 育成就労(2027/4/1)に向けた備え

2027年4月1日に施行予定の新制度「育成就労」は、制度移行期に運用整備の重要性が高まるテーマです。 入管庁は概要資料(改訂版)を公開しています。

参照:育成就労制度の概要(令和7年12月改訂)(入管庁PDF)

7-1. 今から整備しておくと有用な事項

  • 届出の判断基準(チェック表)と期限管理(カレンダー)の整備
  • 支援の標準手順(面談・相談・生活オリエン)と記録テンプレート
  • 委託先(登録支援機関)との責任分界・報告ラインの明文化
  • 現場責任者向けの短時間研修(「事故の定義」と報告手順)
関連(社内記事): 技能実習から特定技能への移行に関する制度理解は、移行期の社内整備にも役立ちます。
技能実習から特定技能への移行制度と必要条件

8. 運用テンプレ:社内チェック表

監査対応で重要なのは、「誰が担当しても同じ判断・同じ証跡が残る」状態を作ることです。 ここでは社内で整備しやすいチェック表(項目例)を提示します。実際の届出要件・期限は公式ページで確認してください。

項目 確認内容(例) 証跡(例)
在留期限の管理 更新の3か月前に本人へ案内し、必要書類の準備状況を確認。 管理台帳/本人通知/提出控え
変更の把握 住所・所属・勤務形態等の変更が発生した場合に人事へ即時連絡。 変更申告書/社内連絡票
支援の実施 面談・相談対応の実施、必要時の通訳手配、課題のエスカレーション。 面談記録/相談ログ/通訳手配記録
委託の管理 委託先レポートの確認、課題の是正依頼とフォロー。 レポート/議事録/是正依頼書
事故対応 退職・未就労・行方不明等を把握したら、届出要否と期限を即確認。 事故報告書/判断チェック表/提出控え
関連(社内記事): 採用広報・定着の観点は、コンプライアンス運用とセットで考えると効果的です。
外国人に選ばれる会社とは?採用広報で差がつくポイントとは

参照元URL一覧(一次情報中心)

※制度・様式・運用は更新される場合があります。掲載前および更新時には、入管庁の最新ページをご確認ください。

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